奈良や大和高田で子どもと向き合う仕事をしていると、「友達との関係って、どうやって築かれていくんだろう」とふと考える瞬間があります。
大人のように言語で説明できないからこそ、子どもたちの世界には独自のルールがあって、そこにそっと寄り添うことが、保育士という仕事の奥深さだと思います。
➡ 高田で認定こども園をお探しの方
(園選びで迷っている方や、保育の視点を学びたい方にも役立つ内容です)
まだ言葉が少ししか出ない年齢でも、
「隣に座る」
「同じものを手に取る」
その小さな行為から、子ども同士の関係は静かに始まっていきます。
■ 友達は“作る”ものじゃなく、“育つ”もの
保育園で働きながら感じるのは、友達づくりを“教える”のではなく、
関係の芽をつぶさない環境を整えることが一番大切だということ。
たとえば、
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同じ遊びを共有できる場所
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気持ちが溢れてしまった時の受け皿
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ケンカした後に戻ってこられる安心の空間
これがそろっていると、自然と関係は深まります。
大和高田の園でも、この“戻れる場所”を意識しているところがとても多い印象です。
■ 仲良くなれない日も、大切な学びになる
大人だって全員と仲良くできるわけじゃない。
子どもも同じです。
外から見て心配になるような距離やぶつかり合いにも、
成長のための意味が確かに存在しています。
泣いたり、怒ったり、黙ったり、うまく言えなかったり。
そのすべてが人と関わるための練習として積み重なっていきます。
だから私たちは、無理に「仲良くしなさい」とは言いません。
その瞬間の気持ちと向き合う時間のほうが、ずっと価値があるから。
■ 本当の友達になれる瞬間
ある日、ずっとケンカばかりしていた2人がいました。
泣く、怒る、離れる、また同じ場所に戻ってくる。
その繰り返しでした。
でもある瞬間、2人が同じ方向を向いて、
一緒に砂場にトンネルを掘っていたことがありました。
言葉も交わさず、ただ同じものを作っている。
あの日の静かな連帯感を、今でも忘れません。
友達って、ああいう瞬間のことをいうのだと思います。
名札に書かれる名前が増えることではなく、
気持ちを許せる相手に出会うこと。
■ 子どもたちは、教えなくても前に進む
奈良や大和高田で保育士として働いていると、
人間関係の成長をこんなに近くで見守れる職業は他にないと感じます。
私たちができるのは、
子どもたちが関係を選び、作り、時に失い、また築き直すプロセスを見守ること。
その道のり自体が、未来を生きる力の土台になるから。
🎀 おわりに
友達は、教科書の通りに作られるものではありません。
子どもたちの世界で生まれる、偶然と、努力と、優しさの積み重ねです。
保育園は、そのすべての瞬間を受け止める場所。
そして保育士は、そのそばに立ち続ける仕事。
今日もだれかの最初の友達ができたかもしれません。
その奇跡に立ち会えることは、とても大きな幸せです。