朝の光がやわらかく園舎の窓を照らす。
子どもたちの靴音、笑い声、先生たちの「おはようございます」。
この日常のリズムが、園に息づくあたたかさそのものです。

子どもたちは、いつも“気づく”天才です。
大人が通り過ぎてしまうような小さな変化を、
まるで宝物のように見つけ出します。
雨上がりの小さなカタツムリ、風で揺れる木の影。
そのすべてが子どもたちにとって、新しい発見の扉です。

そんな発見の積み重ねを大切にしているのが、大和高田の認定こども園です。
ここでは「学ぶ」よりも「感じる」ことを大切にしています。
正解を求めるのではなく、自分の目と心で世界を知っていく。
それが子どもたちの“生きる力”を育てていくと信じています。

保育士たちもまた、子どもたちと同じように学び続けています。
泣いていた子が笑顔を見せたとき、
小さな手が「ありがとう」と握り返してくれたとき。
その一瞬一瞬が、私たちの心に“気づき”を与えてくれます。

保育という仕事は、誰かを導くというより、
子どもと一緒に“歩く”ことに近いのかもしれません。
同じ景色を見ながら、同じ時間を過ごす。
そこに生まれる共感と信頼こそが、保育の原点です。

奈良という街は、古いものと新しいものが静かに共存しています。
その空気の中で、子どもたちはのびのびと自分を表現していきます。
季節の行事も、地域の人々との関わりも、すべてが学びの場です。
ひとりの子の「できた!」が、園全体の喜びとなって広がっていきます。

保護者の方々も、日々の連絡や会話を通して園の一員です。
「先生、最近あの子が歌を口ずさんでいて」
「家では言わなかったけれど、園で挑戦していたんですね」
そんな言葉のひとつひとつが、
子どもを育てる喜びを共有する時間になっています。

どんな小さな成長も見逃さず、
「見ていたよ」「がんばったね」と声をかける。
その積み重ねが、子どもたちの心に自信を芽生えさせていきます。

これからも、園は“子どものまなざし”を大切にしながら、
一人ひとりが自分らしく生きる力を育んでいきたいと考えています。