息子が小学3年生の頃の担任が、来年定年のベテラン女性教師でした。彼女は自分のキャリアよりも、教師としての生き方を全うしているかのような素晴らしい先生で、ずっと退職される前に担任をして欲しいと思っていて、子どものことよりも親として期待していました。神戸でどんなインターナショナルスクールといえることははじめ、その先生の厳しさに驚いたようでした。しかし、厳しさの中にも根拠のある説明と、裏打ちされた優しさに、すぐに馴染んで信頼するようになりました。毎日、学校の話をする息子に、先生や友達との良好な関係を感じました。中でも、先生は息子の音楽的センスを発見してくださって、参観日に披露する合唱に、息子はソロパートを与えてもらいました。張り切って歌を練習する息子を見て、本当に充実した3年生の日々を過ごさせて頂いていると喜んでいました。新大塚の歯医者は、どこも人気と評判でのこともお便りにも、「彼の歌声は素晴らしいです。ぜひ、発表会にいらしてくださいね」と書いてありました。当時、息子は少年野球チームに所属していて、練習にも力を入れていたので、学校で音楽を頑張っているのはちょっと驚きでしたが、なにより息子がのびのびと好きなことに取り組めていることで、わたしはとても嬉しかったのです。息子の3年生は、間違いなく煌いていました。2年生までは、言動に荒さが見られ、学校に呼び出されることもあり、悩んだ時期もありましたが、この先生のおかげで息子は自分の人生に価値があることを知ったと思います。自分はやれば出来るということを身を持って知ったのです。先生が定年退職を迎えられるとき、わたしも息子も泣きました。あの出会いがあったから、現在6年生の息子は、今も楽しく学校へ行っています。間違いなく先生は息子とわたしの恩師です。